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2017年04月号子どもと向き合う

子どもの可能性

子どもが好きなことに
出会えた時
背中を押してあげて

新入園・進級を迎え、わが子の成長する姿に あらためて「子どもの可能性を伸ばしてあげたい」と思うママも多いのでは?
今回は、未来のユニークな人材の育成に取り組む「異才発掘プロジェクトROCKE T」プロジェクトマネージャーの沢渡一登さんにお話を伺いました。


ROCKETの取り組みについて教えてください

 突出した能力があるのに学校教育に馴染めなかったり、物足りなかったりするユニークな子どもたちに、新しい学びの場を提供するプロジェクトです。また、ユニークさゆえに理解されにくく、学校や家庭に居づらさを感じている子どもたちの居場所と、そうした子どもを育てるなかで孤立し、相談相手もなく悩んでいる親の受け皿としても機能しています。
 

子どもの可能性を伸ばすには何が大切でしょうか?

 可能性を「つぶさないこと」だと思います。親や周囲が子どもを「こうあるべき」と枠にはめようとして、つぶされてしまう子どもがたくさんいます。そうなっては取り返しがつきません。
 ROCKETの子どもたちはみな、相当にユニーク(笑)。おじいちゃんと山で狩りをして暮らす子や、天才的な数学の才能がある子、ボーリングのピンセッターに並々ならぬ興味を持ち、その仕組みの再現に没頭する子――彼らは好きな分野には突き抜けた能力を発揮する反面、苦手も多く、読み書きに困難さを持つケースも少なくありません。この子たちに「書けるまで練習しなさい」などと強要すると、追いつめられてしまい、意欲を失って不登校や引きこもりになるリスクもあります。私たちは、子どもの苦手を直すことはしません。それより大切なのは、せっかくのユニークさや、「好き」「やってみたい」気持ちをつぶさないこと。読み書きの苦手は、ス
マートフォンの音声読み上げ機能などテクノロジーで補えます。
 私どものプログラムの一つに、第一線で活躍するトップランナーの講義があります。ロボットクリエイターやスカイツリー建設に携わったとび職人など、自分の好きなことを極めて仕事にしている彼らの生き様を見せて、人と違っていい、好きなことをとことんやって、自分らしく生きる道もあるんだよと、子どもたちに伝えられたらと思います。
 子どもの可能性を伸ばすのは、子どもの「好き」という気持ち。子どもが好きなことを見つけた時、子どもの背中を押してあげるのが親の役割です。もし、好きなことがすぐ見つからなくても、焦らないで、親も子どもと一緒に無駄も回り道も楽しんじゃいましょう。その中できっと、たくさんの発見や、未来につながることに出会えますよ。
 

ママたちにエールをお願いします

 私たちも試行錯誤しながら子どもと向きあっていますが、子どもたちといると楽しくてしょうがないんです。お母さん方も気負わず焦らず、子どもと一緒にいろんなことを楽しみながら、歩んでいってもらえたらと思います。


沢渡 一登(さわたり かずと) さん
日本財団 ソーシャルイノベーション本部 国内事業開発チーム リーダー。日本財団に入会後、福祉関係の助成金の審査を担当。東日本大震災の際は発生直後から現地に入り、1,000人以上の学生ボランティアをコーディネート。2014年に東京大学先端科学技術研究センターと共同で「異才発掘プロジェクトROCKET」を立ち上げる。

異才発掘プロジェクト ROCKET
ROCKETは“Room Of Children with Kokorozashi and Extra-ordinary Talents”の頭文字をとったもので、日本財団と東京大学先端科学技術研究センターによる共同事業。小学3年生~中学3年生の志ある特異な才能を持つ子どもたちを対象に、多様な人材の育成に挑戦する場として活動。毎年、全国から500名以上の応募があり、現在約60名の子どもが参加。
https://rocket.tokyo/
 

 

 

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